お狐様のお社
今日は~、
この所の寒い日続きには何も行う気も失せ、茶の間に座り込み熱いお茶をすすり
ながら、頭に浮かぶのは子供時代の親姉妹と過ごした昔の光景や出来事です。
東京は池袋近辺、知っている人も今では少なくなっているかも知れませんが、
当時の池袋東口には黄色い花菖蒲が群生し、池袋駅にはシュポシュッポと真っ黒な
煙を吐き汽笛を鳴らしながら汽車が走っておりました。(年齢がバレますね)
汽車が来ると陸橋は駆け上がり真っ黒な煙の中へ突入して近所の子供達と
大騒ぎで遊んだものでした。
今のように遊ぶ道具も無い時代、、野外で自然相手の遊びが主流、屋内での
遊びは雨振り日の塗り絵やお絵かき、着せ替え人形くらいな物でした。
生活は質素そのものでしたが、今と違い母親は何処の家でも家に居り(専業)
家族の絆は現代よりも強かった様に思えます。
そして町は清潔で、あちらこちらにお狐様がが祭られ小さな鳥居に鮮やかな
赤い旗が立ち並び、お社にも赤い幕が張られ時々見かけるお社を掃除する
竹ぼうきを持ったお年寄りの姿。
今でも稀にですが、お狐様を祭った小さなお社を見ることが有りますが、
その赤い旗や幕は白く色褪せ、掃除をする人の居無く成った御社は寂しく
は哀れに目に移ります。
今のように豊かな時代ではありませんでしたが、人々の心は豊かで信仰心の厚い、
本来の日本人の姿がそこに有った時代だったのではと思います。